こんな悩みを解決できる記事になっています!
この記事でご紹介するそれぞれの特徴や違いを知っておけば、気分や体調に合わせてお酒を自分で選べたり、より深くお酒を楽しむことができます!
ただ飲んでるだけでは分からない美味しさに気づけたよ!
記事前半では「3つのポイントから見る違い」を、後半では「飲みの場で実践できる楽しみ方」を解説するので、ぜひ参考にしてください!
日本酒/焼酎の定義とは
そもそも日本酒や焼酎というのはどういうお酒のことを言うのでしょうか?
酒税法第3条では、日本酒(清酒)は以下のように定義されてます。
イ 米、米こうじ及び水を原料として発酵させて、こしたもの
国税庁より引用
ロ 米、水及び清酒かす、米こうじその他政令で定める物品を原料として発酵させて、こしたもの(イ又はハに該当するものを除く。)。但し、その原料中当該政令で定める物品の重量の合計が米(こうじ米を含む。)の重量をこえないものに限る。
ハ 清酒に清酒かすを加えて、こしたもの
また、焼酎は以下のように定義されてます。
アルコール含有物を蒸留した酒類のうち、
国税庁より引用
A 連続式蒸留機で蒸留したもので、アルコール分36度未満、
B 連続式蒸留機以外で蒸留したもので、アルコール分45度以下
のもので、ウイスキー、ブランデー、ウオッカ、ラム、ジンなどに該当しないものをいいます。
専門用語も多くなかなか難しいですね…
簡単にまとめると、日本酒はお米・米麹・水を使って発酵させたお酒で、焼酎は発酵させた液体を蒸留することで造られるお酒です。
日本酒と焼酎の3つの違い
ここからは、「酒類・度数・原料」の3つの観点から両者の違いを細かく解説していきます。
酒類
酒類とは、文字通りお酒の種類のことです。
世の中のお酒は、製法の違いから大きく「醸造酒」「蒸留酒」 「混成酒」に分類できます。
この製法の違いは、お酒の風味や味わいに大きく影響する違いの1つです。
そして、日本酒は「醸造酒」、焼酎は「蒸留酒」に区別されます。
醸造酒 | 原料に含まれる糖分を酵母の力でアルコール発酵(醸造)させて造られるお酒 | ビール、ワイン、日本酒など |
蒸留酒 | 醸造酒を蒸留器で蒸留して造られるお酒 | ウイスキー、ブランデー、焼酎など |
※蒸留とは…「液体」を熱して、出てくる「気体」を冷やして再び「液体」に戻す方法のこと。
日本酒は、お米の主成分であるデンプンを、麹菌の持つ糖化酵素の働きを利用して糖分に分解し、アルコール発酵して出来上がった醪を絞って製造します。
一方で焼酎は、発酵した醪を蒸留器に入れ加熱し、蒸発した水蒸気を冷やして製造します。
度数
ここまでに説明した製法の違いは、アルコール度数に大きく影響します。
蒸留酒はアルコールが蒸発した気体を集めているため、醸造酒よりも度数が高い傾向になります。
それぞれ法律により定められているアルコール度数は、以下の通りです。
日本酒:22度未満
焼酎:45度未満
実際に一般的な日本酒のアルコール度数の平均は「15〜16度」であるのに対し、焼酎の平均は「20〜25度前後」と日本酒よりも高い度数です。
原料
日本酒と焼酎は、製法の違いだけではなく原料が大きく異なります。
日本酒の原料は「米・米麹・水」です。そして焼酎は、「芋焼酎」「麦焼酎」「米焼酎」とあるように、「麹・水」に加えて、必ずしも米を使う必要はありません。
ここで使われる米についても、厳密には種類や精米歩合が異なります。日本酒に使用されるお米は酒造好適米(日本酒造りを目的に作られたお米)で精米歩合が平均30〜70%あるのに対し、米焼酎に使用されるお米は食用のお米で精米歩合が平均90%のものが使われる傾向があります。
※精米歩合とは…精米後に残った米の割合をパーセントで表したもの。
(精米歩合60%:お米の表面を40%削り、本体が60%残っている状態)
また、麹の種類も異なり、日本酒は「黄麹菌」、焼酎は「黒麹菌」や「白麹菌」を使用します。
日本酒と焼酎をより楽しむ
次に、実際に飲みながら楽しめる違いについてご紹介します。
健康に楽しむ
お酒と上手に付き合っていくためには、健康面への注意が欠かせません。
それぞれの糖質量とカロリーの違いについて着目しましょう。
項目/100ml | 日本酒 | 焼酎 |
糖質量(g) | 3.6〜4.5 | 0 |
カロリー(kcal) | 105 | 150〜200 |
日本酒の糖質量は、一合(180ml)あたり約7〜8gに相当します。
焼酎には糖質が含まれていません。これは、蒸留によりアルコールと水や香り成分以外が基本的に取り除かれるためです。
反対に、カロリーは同じ重量で比較すると日本酒の方が低いです。これは単純にアルコール度数の高さによるものです。
飲み方を楽しむ
日本酒は一部例外を除き、そのままストレートで飲むのが一般的です。
一方、焼酎はアルコール度数が高いため、割って飲むことが多いお酒です。
その飲み方は、ストレート・ロック・水割り・お湯割り・炭酸割り・お茶割りなどとレパートリーが多様です。
また、「チューハイ=焼酎ハイボール」ということからも分かる通り、カクテルの素材として使われることも多いです。
そして、もう一つの最大の特徴は「温度」です。
日本酒は幅広い温度帯で味わうことができ、温度の違いによる香りや味わいの変化を楽しめます。温度ごとに呼び名が分かれるのも、なんだか趣がありますね!
日本酒ほどではないですが、焼酎もロックからお湯割りと温度帯を変えて楽しむことも可能です。
【日本酒の温度帯ごとの呼び名】
<燗>
55〜60℃:飛び切り燗
50℃:熱燗
45℃:上燗
40℃:ぬる燗
35℃:人肌燗
30℃:日向燗
<冷や>
15℃:涼冷え
10℃:花冷え
5℃:雪冷え
まとめ
この記事では、日本酒と焼酎の違いからそれぞれの楽しみ方についてご紹介しました。
同じお酒でも個々の特徴を知ることで、シーンや気分に合わせてその時に適したお酒を選択できるようになります。
次回からのお酒選びがより楽しく、そして自分の好きな一杯が見つかれば嬉しいです。
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